特集・コラム

自強館

宮津市

自強館は、京都府宮津市天橋立に位置する法人向けの会員制サテライトオフィス&ゲストハウスです。近くには日本三景の「天橋立」、施設の目の前には「元伊勢」とも呼ばれる「丹後一宮元伊勢籠(この)神社」もあります。今回のインタビューでは、自強館建築の経緯やコワーキングスペースとしての魅力について、株式会社中川住研代表取締役の中川様にお伺いしました。

― 自強館を設立された経緯について教えてください。

中川 弊社は亀岡市に本店を構え、ビジネスの手法で地域の課題を解決することを目指し、「LocalとGlobalをつなぐ架け橋」として古民家売買・古民家再生・古民家活用・古民家海外移築の4つの事業を行ってまいりました。弊社に寄せられる移住希望者は年々増え、2月28日現在で約1,400名ものご依頼をいただいていたのにもかかわらず、現在の事業エリアのみでは物件提案ができない状態が続いていて、「事業エリアを拡大したい」と思っていたところだったんです。

そんなタイミングで、コロナ禍に突入し、リモートワークやワーケーション、田舎移住の需要が全国的に高まりました。先陣を切ったのは大企業でしたが、その需要は徐々に中小企業にも広まりつつあります。これらのワークスタイルは、今後も当たり前のものとして日本社会に受け入れられていくことでしょう。

弊社のエリア拡大への意欲と、コロナ禍で生まれた田舎でのリモートワークやワーケーションのニーズを繋げて新たな事業ができないかと考え、宮津に自強館を建築した、という経緯です。施設を利用される法人の方々には、宮津市でのリモートワークやワーケーションの魅力を体験していただき、最終的には宮津市に古民家などのオフィスを設けてもらいたく思っています。

もともと我々は亀岡市を拠点としていたのですが、同業者の方に宮津高校出身の方がいらっしゃったんですね。それで、宮津市の魅力や将来性についてお聞きして、「良いな」と感じていたんです。それとは別に、京都銀行の方に「より事業を発展させていきたい」というお話をさせていただいていた際に、今の自強館の土地の所有者の方を紹介いただきました。

そのときに、亀岡市からは車で1時間程度、京都市内からも高速道路を使えば1時間半程度で来れる立地の良さ、海産物の美味しさなど、さらに、伊勢神宮とのゆかりが濃い「元伊勢」の目の前という立地、これらのことを総合して考え、自強館の企画につながっていきました。

― 自強館の特徴について教えてください。

中川 1階は、24時間365日オフィスとして使用できる空間です。大きなコワーキングスペース、モニター付きの会議室の2部屋が用意されています。2階は最大6名様まで同時に宿泊できるスペースで、リビング・ダイニング、和室、寝室、キッチン、お風呂などが用意されています。敷地内には駐車場2台分が用意されており、宿泊者の方々が利用できます。

金曜日の朝からお越しいただいて夜まで稼働し、土日で地域の観光地巡りなどをお楽しみいただくような利用イメージですかね。会社の合宿や研修などでお越しいただいてもいいですし、何かしらのプロジェクト遂行のためにご利用いただくのも良いかもしれません。宮津が持っている観光資源や伝統産業に興味をお持ちいただいている事業者様にご利用いただき、弊社がそうした事業者様とステークホルダーの方々をつなぐ役割を担えたらな、と考えています。

毎年度、4月1日~3月31日までの1年契約制です(初年度2022年は10月~)。料金プランは「プラチナ法人会員」、「ゴールド法人会員」、「シルバー法人会員」、「1Fオフィス単独利用」の4つで、例えば「プラチナ法人会員」様にご契約いただくと、オフィスは24時間365日、宿泊施設は年間30泊までを、年間120万円の料金でお使いいただけます。「1Fオフィス単独利用」であれば、年間12万円で1Fオフィスを24時間365日利用可能です。宮津市という魅力ある土地で、この価格帯でワーケーションやリモートワークをできるのは、非常にお得ではないでしょうか。

― 自強館が立地している宮津の魅力について教えてください。

中川 まずは、海産物が美味しいですよね。今日もお昼ご飯に宮津市内にあるお店でお寿司をいただいたのですが、とても美味しかった。そこがやっぱり一番の魅力かもしれません。美味しいお寿司やお刺身を食べるために、自強館にお越しいただいても良いくらいですね(笑)。

「日本三景」として有名な「天橋立」も近いですし、年間を通して多くの参拝客の方々が訪れる「元伊勢籠神社」が目の前にあるなど、観光資源も豊富です。「会社の合宿で、天橋立に行ってきた」なんて言うと、羨ましがられるかもしれませんね。それだけ観光地としてのブランドが確立されている土地です。

海が近いのでシーカヤックやSUP、水上バイクやシュノーケリング、サーフィンやダイビングなどといったマリンスポーツも楽しめます。漁船で宮津港から冠島を目指す漁船クルージングもできますし、釣りは1年を通して人気です。

最近はシルバー世代を中心に移住先としても人気になってきています。都会から引っ越して来られる方も多いですね。空気が綺麗で、水も魚も美味しいです。リゾート地としても知られています。

― 今後のビジョンについてお聞かせください。

中川 契約される法人にお勤めの従業員の方々に宮津という土地で働く魅力を体感していただき、ゆくゆくは法人オフィスを宮津に持っていただけたら良いですね。個人として移住いただくのも良いかもしれません。そこで弊社が売買の仲介をしたり、古民家をリノベーションさせていただく、という流れを想定しています。

また、「LocalとGlobalをつなぐ架け橋」という文脈を意識した仕事もしていけたら、と考えています。古民家って、実は解体して、その部品だけを持っていって他の土地で再建できるんですよ。なので、例えば海外の方に自強館の魅力を感じていただき、日本式建築の魅力を知ってもらう。その後で、海外現地に日本の古民家をバラして持っていって再建する。そうした仕事もできるんじゃないかな、という思いもあるんです。

古民家だけで輸出するというのは“弱い”ので、他の伝統的な製品や文化と一緒にパッケージ化して販売する、というやり方もあると思います。そうしたことも、着物や工芸品のようなものから、日本式庭園のようなものまで、幅広く伝統産業の方々と連携して考えていきたいです。

今、地域の空き家問題が社会問題になっていますよね。ところが、今回のコロナ禍によって分散型社会、田舎移住へのニーズが生まれた。これは空き家問題解決の絶好のチャンスではないでしょうか。空き家になっていた物件を再生して田舎移住する方が増えていけば、自然と問題解決になる。そこに弊社も貢献できたら、と考えています。

― どのような方の利用を想定されていますか。

中川 価格もお手頃になっていますので、中小企業の方々にお使いいただければと思っています。京阪神エリアの企業様はもちろんですが、東京や福岡など、違った地域からの企業様のご利用も大歓迎です。むしろ、天橋立にお越しいただいたことがない方にご利用いただければ、すごく喜んでいただけるのではないか、と期待してもいます。業種としては、IT系の方の方が利用しやすいかと思いますが、伝統産業などに興味のある方にご利用いただいても良いかもしれませんね。

合宿や研修、長期間のプロジェクトなど、幅広い用途でお使いいただけます。2022年10月頃よりサービス開始致しますので、ぜひお気軽にお問い合わせいただければと思います。